年が明けいよいよ23国民春闘が始まります。歴史的な物価高は多くの国民の影響を与え、弱い立場に置かれる人は生活することが困難な状況になっています。岸田政権は国民の生活を蔑(ないがし)ろにして、戦争する国づくりに突き進んでいます。物価高騰を上回る大幅賃上げの獲得と、憲法を守りいかす世論を広める事が、23春闘の最大の争点となります。
23春闘は「賃金のベアなしでは終われない春闘」です。物価の高騰を補うだけでなく、さらに生活改善をめざすベースアップが何としても必要です。特により困難を強いられる非正規労働者や差別的な低賃金に置かれる女性労働者の賃上げを重視し、コロナ禍で社会的な役割を過酷な環境下で支え続けるエ″センシャルワーカー、とりわけケア労働者の賃上げを重視して、労働者全体の賃上げにつなげていくことが必要です。
岸田政権が昨年12月16日に閣議決定した「安保3文書」は、安保法制によって法制上は実施可能としている集団的自衛権行使を、自衛隊の装備や体制の面から実施可能にするものです。従来政府答弁で繰り返してきた「専守防衛」を大転換するものです。
政府が言う抑止力の強化は 「自分の国を自分で守る」ことではなく、巨額な軍事費を投入する軍拡競争であり、軍事対軍事の悪循環に陥っていくことです。アメリカの始める戦争に参加し、日本の領土と国民を危険にさらすものです。そして、政府は2027年度までの軍事費総額を43兆円と設定し、2027年度の軍事費を対GDP比2%にするとしています。今後は軍事費のための社会保障削減や大増税が予想されます。こうした暮らしを壊す大軍拡は決して許してはなりません。