2019.02.08パワハラ

【2017年3月31日】~便利さの陰で~

インターネット通販業界で働く人から相談がありました。

派遣会社から大手通販会社の倉庫に週5日勤務で派遣されている労働者です。倉庫は 24 時間動いておりシフト勤務。仕事は場内の商品運送で、夜間の仕事が中心。最近、仕事が少ないので週3日のシフトが組まれました。それに伴い、賃金が大幅に減額。また効率性が重視され、フォークリフトのスピードをあげて運転しなければならなくなり、事故が心配です。安全運転の意見を出したが、まったく聞いてもらえず、さらにシフトを減らされたといいます。

賃金が下げられ、事故の不安もあるので、派遣先に辞めたいと伝えたところ、辞めたらお前の派遣会社に依頼しないといわれ、派遣会社に辞めたいと伝えたら、派遣先に伝えるといいながら放置しています。週3日の賃金では生活ができないし、事故の心配がある、どうすればいいかというものです。

派遣先と派遣元の対応の仕方に問題があると判断し、派遣制度の仕組みについて説明し、雇用契約を結んでいるのは派遣元で、派遣元と週5日勤務の雇用契約を結んでいる場合は、5日働く義務があり、派遣会社は週5日の仕事を指示しなければならないことや辞めるのは派遣元との雇用契約を解約することになることを伝え、具体的な手順について検討しました。

別件でも、契約期間途中でやめたらペナルティーを払わなければならないのかという相談もありました。

インターネット通販の便利さを実現するために、便利さの影の部分で働く労働者の深刻な労働実態を垣間見た思いと、便利さはどこまでが限度なのかを考えさせられました。